近年インターネットを通じてよく聞くようになったS&P500とはいったい何なのでしょうか。
とりあえずアメリカのS&P500に投資しろ!なんて言われるけど…
S&P500って投資商品なの?
こんな疑問やわかりにくいフワッとした部分をなるべくわかりやすく説明していきます。
これから投資や資産形成を始めようと思っている方、もう既に投資を始めているけどなんとなくで始めてしまっている方はぜひ最後まで読んでください。
S&P500とは
上のグラフは過去10年間のS&P500の株価の推移を表しています。
S&P500とは、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが1923年から算出・公表している米国株の動向を示す代表的な株価指数のことで
ニューヨーク証券取引所(NYSE)、NASDAQに上場している代表的な500銘柄の株価を時価総額加重平均で算出し、指数化したもののことです。
時価総額加重平均とは組み入れ銘柄の時価総額合計÷基準日の時価総額合計で表された株価指数のことです。
もう意味が分からないことを並べましたが、難しいことは一つもありません。
アメリカを代表する大企業500社の時価総額をベースにして、その500社の株価をS&P500として反映しているくらいで問題ないです。
このS&P500の銘柄のみで米国株式市場の約80%をカバーしているため、米国市場全体の動向を見る際に利用します。
もし、S&P500の構成銘柄が知りたい場合はこちらをご覧ください。
まとめるとS&P500そのものは投資商品ではなく、アメリカ株がどのような動きをしているかを見るための指標の一つでしかないことがお分かりいただけたと思います。
少し脱線しますが、他にはどのような指標があるのでしょうか?
代表的な指標 | 基準 | |
時価総額加重平均型 | ・S&P500 ・NASDAQ ・TOPIX(日本) | 時価総額 |
株価平均型 | ・NYダウ ・日経平均株価 | 株価 |
S&P500は時価総額加重平均で表されますが他には、株価平均型というのかあります。よくテレビで放送されているNYダウや日経平均株価はこちらの指標になります。
また、S&P500は日本でいうとTOPIXのような立ち位置であるということも比べてみてわかります。
このように様々な指標がありますが基本的にはS&P500が値上がりしたらNYダウが下がるということはなく、下がるときには同時に下がり、上がるときには同時に上がるように連動して動きます。
S&P500に投資する
先ほどS&P500は投資商品ではないという話をしました。では、S&P500に投資するというのはどういうことなのでしょうか?
それは、S&P500がベンチマークとして設定されている投資信託という投資商品に投資をするということです。
ベンチマークとは投資信託が運用の目標としている指標のことで、この場合はS&P500の値動きに連動することを目的として設定しています。
また意味の分からない単語ばかり使ってしまいましたが、
簡単にまとめると私たちが購入する投資商品は、S&P500そのものではなくS&P500に連動することを目的とした投資信託を購入することになります。
そしてS&P500に連動する投資商品は1つだけではありません。様々な種類があるんです。
運用している会社が違うということは料金など様々な違いが出てくるため、表にまとめました。
ファンド名 | 純資産 (百万円) | 信託報酬 (税込) | つみたてNISA | 運用会社 |
SBI・バンガード・ S&P500インデックス・ファンド | 18209 | 0.0938% | 〇 | SBIアセットマネジメント |
eMAXIS Slim 米国株(S&P500) | 54058 | 0.0968% | 〇 | 三菱UFJ国際投信 |
つみたて米国株(S&P500) | 1 | 0.2200% | 〇 | 三菱UFJ国際投信 |
iFreeS&P500インデックス | 7887 | 0.2475% | 〇 | 大和アセットマネジメント |
iFreeレバレッジ S&P500 | 765 | 0.9900% | × | 大和アセットマネジメント |
すべてではありませんが、例を挙げるとこのようなものになります。
実際にS&P500へ投資を始めたいと思ったときはこれくらいの種類があるということを覚えておかなければなりません。
このようにたくさんの違いがある中で最も重要視しなければならないところは、信託報酬です。信託報酬とは運用している会社に対して発生する手数料のようなものなので、これが低いところを選ぶのが最も一般的です。
最も信託報酬の高いiFreeレバレッジ S&P500は最も安いSBI・バンガード・ S&P500インデックス・ファンドと比べて10倍以上の信託報酬を払わなければならなくなります。
このようにただS&P500に投資をするといっても、種類や会社は様々です。よく考えたうえでどのような会社で運用するのかを決めなければなりません。
まとめ
まず覚えておかなければならないのはS&P500 とは米国株の動向を示すための株価指数の1つでしかないということです。
そしてその株価指数は時価総額をベースにして示されており、S&P500 は米国株式市場の80%を占める上位500社で構成されています。
そのS&P500の株価に連動された形で運用することを目的とした投資信託を私たちは購入することになります。それがS&P500に投資するということです。
そしてその投資信託も様々な種類があり、それぞれの会社で運用されています。
初心者である私たちは、まずは手数料の安い投資信託への投資が最も無難な選択肢となります。
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